インフィニティニキは今から始めても大丈夫? 炎上から1年半の運営の立て直しを検証

ピンク髪の少女ニキと相棒モモが、崖の上から幻想的な浮遊島とオープンワールドの街並みを見渡しているイメージイラスト

2025年4月の大型アップデートで批判を浴びたインフィニティニキが、その後どう対応し、Steamレビューはどこまで回復したのかを検証しました。共鳴ガチャの実際のコスパも含め、今から始めても大丈夫かを判断する材料をまとめています。

着せ替えとオープンワールド探索を組み合わせた「インフィニティニキ」については、基本的な仕組みと、2025年4月の大型アップデートを巡る運営対応への批判の経緯をインフィニティニキの紹介ページにまとめています。ここでは重複を避け、炎上から1年半が経った今、運営は実際に何を変えたのか、コミュニティの評価はどこまで戻ったのか、今から始めても大丈夫なのかという3点に絞って検証します。

炎上後、運営は何を変えたのか

問題の発端は2025年4月29日に配信されたVer1.5「泡沫季」でした。フレンドと手をつないで冒険できるマルチプレイ機能を初めて実装した一方で、新しい★5セットコーデのパーツ数がそれまでの9個から11個に増え、確定までの天井も180連から220連に膨らみました。定期イベント「マーベルクラウンチャンピオン」の開催期間も予告なく2週間から3週間に延び、Steam版では進行不能バグやクラッシュが相次ぎました。実際には販売されたことのない価格を基準にした値引き表示があったことも合わせて、コミュニティの反発を招いています。

Infold Gamesは翌4月30日、公式Xで謝罪文を発表しました。Steam版だけで100件以上の不具合を洗い出して修正したこと、マーベルクラウンチャンピオンを毎月1日と16日開催に固定して以後は変更しないこと、そして11パーツ以上のセットコーデを今後リリースしないことを明言しています。補填として、6月5日から12日にかけてログインするとダイヤ計960個と追加アイテムを受け取れるキャンペーンを実施し、ゲーム内メールでも天啓水晶10個、共鳴水晶10個、ダイヤ1,200個を配布しました。

この対応が口約束で終わっていないかは、その後リリースされたセットコーデの仕様で確認できます。11パーツへの引き上げが再燃したという報道やコミュニティの指摘は、調べた範囲では見当たりません。攻略サイトの個別コーデ情報でも9パーツ構成が引き続き標準として扱われており、少なくとも表向きの仕様としては元の水準を維持し続けているとみられます。

謝罪だけで終わらせず、その後もアップデートは継続しています。1周年を記念したアップデートとして、2025年11月26日にVer2.0「大地の祷律」を実装し、新エリア「イザンの地」、獣に変身できる巨大化スキル、弓と鉤爪の新スキルコーデ、新ダンジョン「巨獣の城塞」が追加されました。以降も2026年1月7日にVer2.1、4月24日にVer2.5「帰路につく諸霊」(新マップ「埋骨の地」、Mac版のApple Siliconネイティブ対応)、7月17日にVer2.8「黄金の塵」(新エリア「グランロア城」、イザンの地編のメインストーリー最終章)と、おおよそ2〜3ヶ月に一度のペースで大型アップデートが続いています。記事執筆時点(2026年9月9日)ではVer2.9「花渡る晴空」が配信中で、更新が止まった様子は見当たりません。

Steamレビューは実際にどこまで回復したのか

スマホ版のApp Storeには評価の推移を追える公開データがありません(App Storeの評価は当てになるかでも触れているとおり、そもそも星の数だけで判断するのは注意が必要です)。そこで、同じタイトルが配信されているSteam版のレビュー推移を参考にします。Steam版は2025年4月29日、Ver1.5「泡沫季」と同日に配信が始まっており、Steamのレビュー履歴は炎上前の期間を含みません。つまりこれから見る全期間の数字は、最初から炎上を織り込んだ状態でスタートしている点は踏まえておく必要があります。Steam公式の集計(2026年9月9日、全言語で確認)では、全期間の総合評価は好評5,963件・不評4,510件の合計10,473件で、好評率は56.9%です。Steamの分類では中間にあたる「賛否両論」です。

この数字だけを見ると回復が進んでいないように見えますが、Steamのレビューは基本的に一度書かれたものが残り続ける累積方式のため、炎上直後についた大量の低評価が今も土台に残っています。実際、炎上から間もない2025年5月時点の累積好評率はおよそ38%まで落ち込んでいました。そこからおよそ19ポイント押し上げていることになります。

直近の評価はさらにはっきり上向いています。Steamストアページの「直近30日」の表示(同じく2026年9月9日確認、母数156件と少なめではありますが)は好評80%で、「非常に好評」の判定でした。全期間の評価は過去の炎上を引きずって重く見える一方、今この瞬間に書かれているレビューの多くは好意的だということです。日本のゲームメディアでも、1周年アップデートの新エリアやグラフィックの作り込みを好意的に取り上げる記事が目立ちます。

つまりSteamのスコアが示しているのは「炎上前の水準に完全に戻った」でも「まだ炎上を引きずったまま」でもなく、直近の評判は明確に上向いているものの、全期間の累積評価にはまだ傷が残っている、という中間の状態です。

着せ替え×オープンワールドという立ち位置

「ニキ」シリーズは2012年の「Nikki」以来続く着せ替えブランドで、本作はシリーズ5作目にして初のオープンワールド作品です。前作「シャイニングニキ(Shining Nikki)」までは、マップを移動しながら衣装を集めていく構成でしたが、本作では衣装そのものが移動能力や謎解きの手段になる立体的な探索に作り替えられています。

同じオープンワールドRPGでも、原神鳴潮は元素反応やキャラクター交代を軸にした戦闘の奥行きで差別化を図るタイトルです。対して本作は、戦闘の比重が軽く、衣装を選ぶという行為自体が探索の核になっている点で方向性が根本的に異なります。当サイトに掲載している他のどのタイトルとも重ならないというのは大げさな評価ではなく、実際に直接の比較対象を挙げにくいジャンルです。

共鳴ガチャは良心的なのか、厳しいのか

衣装ガチャ「共鳴」の★5パーツ排出率は基礎1.5%、確定演出を含めた総合排出率は6.06%です。持っていないパーツが優先して排出されるため、同じパーツが重複して無駄になることはほとんどありません。狙った対象を選んで共鳴すると、最大20連以内にその対象の★5パーツが1つ確定します。

他の主要なオープンワールド系ガチャゲームと基礎排出率だけを比べると、次のようになります。

基礎排出率天井天井で確定するもの
インフィニティニキ1.5%20連セットコーデの★5パーツ1個
鳴潮0.8%80連★5キャラクター1体(50%、外れても次で確定)
原神0.6%90連★5キャラクター1体(55%、外れても次で確定)

単純に数字だけを並べて「インフィニティニキの方が甘い」と結論づけるのは早計です。原神や鳴潮の天井は、その1回でキャラクター1体を確定させるためのものですが、インフィニティニキの20連は衣装1着を構成する複数パーツのうち1個を確定させるにすぎません。標準的なセットコーデは9パーツで構成されるため、フルセットを完成させるには最大180連が必要な計算になります。

App Storeの課金一覧では、エターナルジュエル60個が150円、300個が750円で、いずれも1個あたり2.5円換算です。共鳴1回に必要なダイヤは120個なので、この単価で計算すると1連はおよそ300円、フルセット分の180連は最大でおよそ54,000円という試算になります(大口のパックほど単価が下がる傾向があるため、これは最小パックの単価で見た上限の目安です)。

整理すると、1回の抽選で外れを引く確率そのものは他のオープンワールドRPGより低く、無駄な重複も起きにくい設計です。一方で、1着を完成させるまでに必要な総投資は、キャラクター1体を確定させる感覚で比べると軽くはありません。引いた分は無駄になりにくいが、フルセットを揃えようとすると相応にかかる、というのが実態に近い評価だと思います。天井の仕組み自体をもっと詳しく知りたい場合はスマホゲームのガチャに天井はあるかにまとめています。

結論。今から始めても大丈夫か

今から始めることに大きな支障はないと考えます。ただし前提はあります。Steamの全期間評価が示すとおり、2025年4月の一件は今も数字の土台として残っており、何もなかったことになったわけではありません。一方で、直近の評判は明確に上向いていて、その後1年以上にわたって「11パーツ以上は出さない」という約束を破らずに大型アップデートを重ねてきた実績もあります。

着せ替えそのものを探索の手段として楽しめる人、他のオープンワールドRPGでは満たされない着せ替え欲を持っている人には、今が始めやすいタイミングだと思います。逆に、運営への信頼を何より重視し、一度でも大きな失点があったタイトルには距離を置きたいという人は、もう少し様子を見てから判断してもよさそうです。

インフィニティニキの紹介ページ

ゲームバイブル編集部

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